お知らせ 公式ブログ 2026.03.07

昇段者インタビュー③「心」に出会える空手の魅力



今回が、蔵前道場の2025年冬季審査会の最後の昇段者レポートとなります。

森島さんはとても知性と品性が高い方だなと、インタビューから感じることができました。


なぜ空手に惹かれていったのか、空手の魅力がどこにあるのかがよく分かる記事となりました。

(インタビュアー:永井仁高)

まずはじめに空手を始めたきっかけを教えてください

妻に誘われて一緒に入会しました。また、自宅から近くて通いやすいのも魅力でした。


もともとは関西でMMAのジムに入会されていたんですよね? 格闘技から武道に変えるのは抵抗がありませんでしたか?もともと空手に持っていた印象などを教えてください。

大学時代に京都の格闘技ジムに入会しておりました。

当時そのジムはもともとキックボクシングがメインだったのですが、途中からMMAに移行したこともあり、体系だったMMAの練習はあまりなかった印象です。

ですので当時から打撃系が好きで空手にも興味があり武道に変える抵抗はありませんでした。

昔、空手に持っていた印象は、体育会系で練習や上下関係に厳しいイメージがありました。


道場の最初の印象はどうでしたか?気になったことや人物などを教えてください

最初体験入門に行った際の印象は、明るく活気のある道場といった印象でした。

空手道場の勝手なイメージとして持っていた、ゴツイ男達が殴り合っている、のではなく、シニアや女性の会員さんも活き活きと練習に取り組んでいました。

入会当初は諸先輩方に優しく教えて頂き、通うのが楽しかったです。

当時、ある先輩に組手の技の理論を論理的に教えて頂き、目から鱗が落ちる感じでした。


論理的な理解が楽しかったのですね。大学時代は何を専攻されたりしていましたか?もしくは学生時代にのめりこんだスポーツや物事で、論理的につきつめる体験などはあったのでしょうか?

物事に対して論理的な理解が好きです。

大学時代は機械系を専攻しており、水素エンジンの研究をしていました。学生時代はラグビーをしており、個々の能力も求められますが、組織として戦略的に考えていくスポーツが楽しく、のめり込んでいました。

ポジションごとに求められる仕事をしつつ、対戦する相手を分析して、チームとしてどうすれば勝てるかをロジックで考えていた体験は楽しかったですね。

チームプレーで仲間とコミュニケーションをとって信頼関係を構築していくことに魅力を感じます。

空手は個々のスポーツのイメージがありましたが、道場に入会してからは、仲間と一緒に練習したり大会を目指したり、一体感があることに充実を感じます。


道場に入って空手への取り組み方で変わったこと、変わらないことはありますか?


入門当初は打撃の力のみで相手を倒すことばかり考えていましたが、鍛錬をするうちに力ではなく、間合い、構え、相手との呼吸など様々な武道の精神を学び、それを実践に取り入れるようになりました。

また、相手への配慮も考えるようになりました。

変わらないことは、様々な練習においても自分のできるなかで全力で取り組む姿勢だと思っています。


西洋スポーツ的なアプローチから、東洋スポーツ的なアプローチへの転換ですね。 森島さんが、空手以外に、俳優さんやスポーツ選手、科学者でも結構です。生き方でメンターとして影響を受けている有名人を教えてください。

空手以外でいうと今でもラグビーが好きで、とくにオールブラックスの選手の生き方や振る舞いに影響を受けます。

試合の中では相手が誰であれ手を抜かず全力を出し切る、限界まで出し切る姿勢があります。

肉体的に強いがコート外ではめちゃくちゃ紳士的というところです。

いくらプレーが上手くとも人間性が伴っていないとメンバーには選ばれません。


好きな技は何ですか?それが好きな理由や、それにまつわるエピソードを教えてください。

全般的に捌きの技がエレガントで好きです。

カッティング(蹴りへのカウンターの軸足払い)も美しいですし、隙をみて相手の懐に入り込んでの崩しも好きです。

最初習ったときは、空手のイメージを根本的に覆されるほどの衝撃を受けました。

打撃系ですと、自分の好きな技は上段廻し蹴り、前蹴りになります。

好きな理由としては、日々の練習で想定をしながら鍛錬をしているので、技が入ったとき(寸止め)の達成感があります。

前蹴りも相手にダメージを与えるのではなく、ストッピングで相手を制圧できるのが楽しいです。

とある会員さんに言われたのが「図体がデカいくせに足が上がるから上段蹴りが来るとは思わない笑」です。

また、紫帯試験の5人組手の際に当時上帯の先輩に上段が綺麗に決まった瞬間は、今でも覚えているエピソードです。


白帯から色帯時代にみた、先輩たちの昇段試験の印象は?

先輩方皆様は来たる昇段試験に向けての綿密な準備をしていたことです。

様々な年齢や性別もある中で、自分自身ができる精一杯の努力をし、かつ自分の強みを試験で発揮できるように工夫されていた点です。


その様子を面倒そうだとは思いませんでしたか?社会人でありながら「いい汗をかく」という健康的な趣味の範疇を逸脱するところもあると思いますが。森島さんが感じる、社会人が努力できる場としての空手の魅力を教えてください。

面倒そうとは思いませんでした。
目標に対してプロセスを踏んで準備をすることが魅力です。

自分は緑帯の試験を受ける頃から目標を持って練習をすることにやりがいを感じておりました。

「いい汗をかく」だけだとなかなか継続は難しかったと思います。

社会人になってから仲間との身体の貸し借りをしながら高みを目指していく場はほとんどありませんので、そういった機会を頂ける、努力ができる環境は空手の魅力だと感じています。


 道場ライフを続けられたモチベーションは? 影響を受けたエピソード、道場やご家庭、職場などの人物の言葉など、詳しく



続けられているモチベーションは、まず第一に人間関係です。

先生方や一緒に練習をする会員さんとの信頼関係が構築された中での日々の鍛錬に充実を感じます。

自分が怪我(自身の怪我は全て自爆系になります。。)をしてしまった際に鈴木先生から、出来る範囲でのメニューを考えて一緒にやっていきましょう。と言われ、会員ひとりひとりに目を配っていることに感動しました。

もうひとつは家族のサポートがあったことです。

平日の夜は、家事や子供の世話などがあり中々道場に行くことが難しかったのですが、妻が全面的にサポートをしてくれたお陰で練習に集中することが出来ました。


; お子様がおられるのですね。お子様がどんなふうに育って欲しいと望んでいますか?また、どんな父親でありたいと思っていますか?

社会人になって改めて感じるのは、基本的な道徳心を持っていない人が意外に多いことです。

子供にはまずは、礼儀礼節を持つこと、感謝ができるように育ってほしいです。

昨今の不透明な時世ということもありますが、肉体的精神的にも強い人間になってほしいです。

父親としては子供にとって常に対話ができる存在でありたいと思っています。


 昇段審査前の最高の思い出はなんですか?

心身ともに絶好調だったことですね。

この年齢になって目指すものを与えて頂いたことに対して道場にはとても感謝をしています。

これまでの空手ライフ全般でのベストな思い出をおしえてください。


私が空手で一番好きなのは組手です。

道場に行って技を習い磨くことが常に面白く、それを組手でどう出していくか毎回考えるのが楽しいです。

うまくいったとき、いかなかったときを自分で分析したり、それを先生と相談したり、毎回の練習がベストな思い出となりますが、強いて印象的な大会を挙げると、以前、蔵前道場で開催した「50ラウンドスパーリング」があります。

真夏の暑い日でしたが、肉体的にも精神的にもフル回転で連続組手が体験できたのがベストな思い出となります。

参加した会員さん達も「50ラウンドをやりきるぞ!」という一体感をもった雰囲気が生まれており、終わった後の充実感はとても大きいものでした。

イベントを企画して下さった先生方には大変感謝をしています。


継続する中で苦しかったことは? それを克服できた理由は何でしょう?

体力的な衰えは感じていたので、再度奮起して有酸素系の練習を取り入れたことです。

鈴木先生からキッズクラスでバリバリやっているメニューを取り入れてもらい心臓に負荷を掛けました。

練習を続けていくうちに前回できなかったことが出来るようになり顕著に体力、筋力の成長を感じることがやりがいとなり克服できました。


 今回の昇段試験に向けた取り組みで、心に期したこと、苦労したこと、できたこと、できなかったことなどを教えてください。

心に期したことは、武道の心技体の中で、「心」の部分の比率を大きくして挑むことでした。

相手をよく見て、読むことを考えていましたが、実際になると視野が狭くなり大局的に戦うことはできませんでした。

何度も自分の中でシミュレーションをしていましたが、思ったような動きができませんでした。


実際の昇段審査の感想を教えてください。

会場が神聖な雰囲気に包まれており、緊張感をもって挑むことができました。

先ほどの内容と被りますが、シミュレーション通りにはいかないことが多かったですが、自分の持てる力を出し切れたことには満足しています。


審査会は原宿本部道場でおこなったのですが、あちらの会員さんとも交流できましたか?

本部道場では様々な会員さんと交流をさせて頂きました。

特に、空手では昔から知っている橋本さんの弐段審査が印象的でした。

2回目のチャレンジというプレッシャーの中、綿密に準備、練習をされてきたのだなと感じました。

ただ10人を完遂するだけではなく、その内容が厳しく問われるというハードルが高いもので空手の奥深さも学ぶことができました。

審査の中でも周りの声援が力に変わり、一体感があったのも忘れられません。

忘年会では色んな人と交流をしましたが、特に印象的だったのはアンディさんで、空手への情熱と愛を持っておられ、大和魂を感じる漢だなと思いました。

もともとはお子さんが習っていたけれども自分の方が空手にのめり込んでしまったエピソードも私自身すごく共感できました。

本部道場の方々との交流の機会を与えて頂き大変感謝しています。


これからの道場ライフで目指すものは何ですか?

帯下の方々などに空手の楽しさを伝えていくことです。

競技自体の楽しさのみならず、空手の精神がいかに人生を豊かにしてくれるかも伝えさせてもらえれと思います。

また、黒帯の会員さんとはさらに切磋琢磨したいと考えています。

自分が先輩方から教わったことを、伝えていけたらと思います。


MUGENに期待すること、感じていることは何ですか?

自分は空手と出会って人生観が変わりました。

ただの習い事では得られない『心』をも鍛える魅力、人生の中で大きな糧となりました。

この素晴らしい武道をもっと多くの地域の人々に広まってくれることができれば嬉しいです。

(インタビュアー:永井仁高)

MUGEN RYU TOKYO INTERNATIONAL KARATEDO

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